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スコバツ in FF9・其の伍 [┣小ネタ(in FF)]

前回の最後で、リンドブルム兵に捕まったスコバツの二人。
捕まり慣れているバッツはさて置き、スコールの心境やいかに!

《リンドブルム城》
兵1「シド大公殿下、黒魔道士を庇う発言をしていた二人組を捕らえました!」
兵2「旅人と言っていますが、捕らえようとした際の構えなどがいかにも怪しいので、シド大公に見分願います!!」
8「……シド?」
5「シド?」
シド「いかにも、ワシがシド大公ブリ」
兵1「こら、おまえら! 大公殿下を呼び捨てとは不躾にも程があるぞ!」
8「いや失礼、知り合いにシドという人物がいるので」
5「おれも! おれの知ってるシドは大公じゃなくて博士だったけど」
兵2「何だ、シド大公がブリ虫の姿だからバカにしてるのかと思ったぞ」
シド「おまえが一番失礼ブリ!!」
兵2「も、申し訳ありません!!」
5「なあ、もしかして、もしかすると……」
8「……ああ、ジタンの知り合いかもな」
シド「ナンと! ジタンを知ってるブリか?!」
5「おれたちはジタンの友人だ」
シド「それはすまないことをしたブリ。今はまだ戦の傷が残っているので、些細な事にも敏感になっているブリよ。許して欲しいブリ」
8「……いや、あれだけの惨状だ。貴国の敵であった黒魔道士を庇っていると誤解される発言をしたこちらも軽率だった」
5「……う、うん。悪かったよ」
シド「気にしなくて良いブリ。歓迎するブリよ」
5「……良かっ……グゥゥゥゥウウ!」
8「……(何でこんな時に腹を鳴らす……)」
5「仕方ないだろ、腹減ってたんだしーー」
8「失礼ながら大公、連れは長旅で疲れているので、疑いが晴れたなら解放していただきたいのだが……」
シド「ああ、悪かったブリ。すぐに食事と客室を用意させるから、休んでいくと良いブリ」
5「いや、そんな、そこまでしてもらうのは……」
シド「こんな現状なので、満足できる歓待は出来ないが、兵が誤解して捕縛した詫びブリ。遠慮しないで欲しいブリ」
5「……どうする?」
8「おまえの腹も限界に近いようだから、言葉に甘えるか」



《リンドブルム城/客室》
5「う~、腹いっぱい! 風呂ですっきり! フカフカのでっかいベッド~! 幸せ~♪」
8「……ジタンの名で助かったのは不本意だが、今日は色々あったから、野宿しなくて済んだのは正直ありがたい」
5「……うん」
8「ところで、バッツ」
5「……ん?」
8「その……式も済んだ事だし……」
5「……」
8「バッツ?」
5「……zzz」
8「……」
5「zzzzz」
8「……(ふ、新婚初夜に、新婦に寝られた男か。……だが、それもいいだろう)」
5「zzzzz」
8「いいワケないだろ! 起きろ、バッツ!」
5「……ふにゃ……」
8「食って風呂入って即寝るって、おまえはどこの子供だ!」
5「……ボコ? おやす、み……」
8「……orz(……何だ、この敗北感は……)」

【翌朝】
《リンドブルム城》
5「一宿一飯の恩返しとして、復興の手伝いをしたいと思うんだけど」
シド「一宿一飯の恩義とは義理堅いブリね。ありがたい申し出だが、ナニが出来るブリか?」
5「そうだなー。物資が必要ならその辺のモンスターから何か盗んでくる(シーフ)とかモンスター自体を狩る(狩人)とか。そうだ、みんなを早く動かす為にヘイストをかける(時魔道士)とか、スコールを効率良く働かせる(魔獣使い)とか」
8「こら、最後のはナンだ?」
シド「さすがにジタンの友人ブリ、面白いがあんまり役に立ちそうにないブリ」
8「おまえにはもっと役に立つ能力があるだろう?」
5「ピアノマスターに踊り子に吟遊詩人とか?」
8「復興作業中の人たちの為に炊き出しとか、ケガ人のために薬を調合するとかだ!」
シド「薬の調合が出来るブリか? それは助かるブリ」
5「ナンだ、そんな事でいいなら、まっかせとけ!」
シド「頼もしいブリ」
5「おーし! んじゃ、おれを待ってるケガ人のところへ行って来るぜ!」
8「待て、何か手伝う事はあるか?」
5「んー、薬師の手伝いは必要無いけど、これからの旅に必要な物の買い出しと、情報収集してきてくれよ!」
8「ああ、分かった」


ACTIVE TIME EVENT
 【食いしん坊万歳】
 【戦の裏側で】

【食いしん坊万歳】
《リンドブルム/商業区》
8「……(この辺りも、かなり破壊されているのだな)」
ピクルスおばさん「そこの黒いお兄さん。リンドブルムの珍味、ギサールの野菜のピクルスだよ。どうだい一本?」
8「……ギサールの野菜?」
ピ「ああ、一回食べたら病みつきになること間違い無しのおいしさだよ」
8「ギサールの野菜は、チョコボの餌だろう?」
ピ「そんな偏見を持ってたら、旨いモンを食いっぱぐれるよ!」
8「……(確かにそうだな)」←有名な悪食。
ピ「リンドブルムに来たら、コレを食べなきゃ! アレクサンドリアの猛攻にも、黒魔道士のファイガにも、召喚獣にも負けなかった、強いピクルスなんだからさ!」
8「……凄い匂いだな」
ピ「くさいほど、おいしいんだよ。それともお兄さんの彼女は、匂いにうるさいのかい?」
8「いや、……恐らく、気にしないと思う」
ピ「そうかい、そりゃ良い彼女じゃないかい!」
8「細かい事には、あまり拘らないからな」
ピ「そういう彼女は、懐が深いんだよ。あんた、別れちゃダメだよ」
8「(彼女、ではないが、褒められて悪い気はしないな)……では、非常食用に少しもらうとするか」
ピ「彼女の分、おまけしておくから持ってお行き」
8「いや、それは悪い」
ピ「いいんだよ、あんた彼女の話をしてる時は優しい顔してたからね。今はそういう顔を見るだけで、ホッとするんだよ」
8「……そうか。ありがとう」

【戦の裏側で】
《リンドブルム/工業区》
5「……ひどいな」
医「君、ここは一般人は立ち入り禁止の区域だよ」
5「あ、おれはシド大公から、薬の調合を依頼されて来たんだ」
医「おお、そうか。早速で悪いが、火傷に効く薬を大量に作っておいてくれないか」
5「火傷だけでいいのか?」
医「他にも必要なものはあるが、今一番不足しているのは、火傷の薬なのだ」
5「そういや、ずい分焼け跡があるもんな」
医「あの黒魔道士どもが、何もかもを燃やしていったからな」
5「……」
患1「おれぁ、あれ以来、火を見るのが怖ぇよ」
5「……」
患2「……俺の同僚は、俺の隣で、火達磨になって死んでいったんだ」
5「……」
患3「……体中が熱くて痛みが我慢できなくても、生きている俺たちは、……まだ運が良いんだろうな」
5「しゃべると痛いだろ?」
患3「……喋らなくても痛いんだ」
5「痛み止めも、すぐに調合してやるからな」
患3「体も痛いが、……心はもっと痛いんだ」
5「……」
患2「……死んでいったあいつは、……新婚ほやほやで……」
患4「俺の……子供、生きてるだろうか……」
5「……薬、塗るから、ちょっとだけ我慢してくれよ」
患5「兄さん優しいな。いつもの先生はそんな言葉もかけてくんねーぞ」
医「こんなに患者が居るんだ、いちいち喋ってたら身が持たんわ」
5「……本当に多いな」


《リンドブルム城》
8「……戻ったのか」
5「…………うん、ただいま」
8「? 疲れたのか?」
5「この程度じゃ疲れたりしないけど……」
8「では、何かあったのか? 様子が変だぞ」
5「あの、さ……」
8「どうした?」
5「もう少し、ここで薬の調合をしてても、いいかな?」
8「情が移ったか」
5「そう、……なのかな」
シド「おお、二人とも揃っているブリか」
8「大公、どうかされたか?」
シド「アレクサンドリアのブラネ女王は知っているブリか?」
8「この国を攻めた張本人か」
5「あのお姫さまのお母さん、でもあるんだよな」
シド「話が早いブリ、そのブラネが死んだブリよ」
5「……え?」


《続く》


**********

Disc2終了。
ここから、舞台はアレクサンドリアへ。
ブラネが死んだので、リンドブルムからアレクサンドリアへは船でも行けるし、スコバツの二人ならチョコでもOKでしょう。
この日一日のバッツさんの調合賃金は『ブリ虫のカード』、貰って直ぐにスコールの手に渡ったと思われます。

参考までに、二人と別れた後のジタンの足取りは、黒魔道士の村⇒召喚士の村・廃墟マダイン・サリ⇒イーファの樹で霧を止める⇒マダイン・サリでエーコとサラマンダーを仲間に⇒イーファの樹で、ブラネ対クジャの戦いを見る。
ブラネの遺体と共に、脱出艇でアレクサンドリアへ。

次回はビビとの再会。
ジタンとは会えるのかな。ナンといっても、ジタンやさぐれ中だからね。



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