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スコバツ in FF9・其の六 [┣小ネタ(in FF)]

FF9のDisc3突入です!
前回、リンドブルムのシド大公から、アレクサンドリアのブラネ女王戦死を聞いたスコバツの二人。
シドの好意で、海路アレクサンドリアを目指すこととなった。

5「剣が刺さってるあのでかい城が、アレクサンドリアかな?」
8「リンドブルムも大国だったが、こちらも国力が高そうだな」
5「こんなでかい国が、あのお姫さまの双肩に掛かるのか」
8「ジタンも辛いところだな」
5「何でジタンが辛いんだ?」
8「それは……身分違いとか、いろいろと制約も出来るだろうし」
5「よく分からないけど、そういうモンなのか」
8「……おまえの仲間も、王女だらけだったんだろ?」
5「ああ、国の為にレナが一時期外れたけど、身分違いとかそういうのは全然感じなかったなー」
8「……相手に恋愛感情を持っているか否かの差か」
5「ううーん」
8「おまえには理解しがたいかも知れないが、そういうモンだ。……多分、な」



《アレクサンドリア/城下町》
5「お、やっぱり居たぞ!」
ビ「……あ!」
5「お~い、ビビ~!」
8「……久しぶりだな」
ビ「こんにちは! バッツのお兄ちゃん、スコールのお…………兄ちゃん」
8「……その間は何だ?」
5「再会早々脅かすなよ。おじさんて言うかお兄さんて言うかで悩んだんだろ」
8「……(おじさん)」
ビ「あ、あの……ごめんなさい!」
8「…………(おじさん)」
5「こう見えても、スコールはおれより若い17歳なんだぞー」
ビ「ええっ?!!!」
8「……(そんなに驚かなくてもいいじゃないか)」
ビ「ス、スコールのお……兄ちゃんが17歳で、バッツのお兄ちゃんはもっと年上なの?」
8「……(Wで衝撃だったのか)」
5「ん? ああ、スコールが17で、おれが二十歳だ!」
ビ「……そ、そうなの?!!」
8「……(バッツ、おまえも驚かれているんだぞ?)」
5「うん! ……と、そうだ! この指輪覚えてるか?」
ビ「あ、すっごくすっごく大事な指輪!」
5「ビビのおかげで、ピッタリのサイズになったんだ。ほ~ら、もう手を振っても落ちないぞ!」
ビ「もうグーしてなくても大丈夫、なの?」
5「うん、ありがとな」
ビ「ど、どういたしまして(照)」
8「……(よく仕込んだものだ)」
ビ「……あれ?」
5「ん、どした?」
ビ「おんなじ?」
8「……ああ」
5「あ、スコールのペンダントとおれの指輪な。うん、お揃いなんだ」
ビ「スッゴク仲が良いんだね」
8「……ああ、まあな」
ビ「良かった……」
5「……ビビ?」
ビ「……お兄ちゃんたちには、仲良くしてて欲しいから」
8「……(ジタン、か)」
5「安心しろ、おれたちは仲良しだぞ!」
8「ジタンはどうしているんだ?」
ビ「……酒場にいるよ」
8「飲んだくれか、未成年のくせに仕方のないヤツだな」
5「そういう時もあんだろ」
8「行くか?」
5「んー、そうだなー」
ビ「ボ、ボクが言っても応えてくれないけど、お兄ちゃんたちなら……」
8「…………(ジタン、何ておとなげない)」
5「ビビが言ってダメなら、おれたちでもダメだと思うけど」
ビ「え?」
8「……」
5「ま、とりあえず行ってみるか」
ビ「……うん」
5「そんな暗い顔してないで、こっちおいで、ほら」
ビ「え? う、うわっ!」
8「なぜ、俺が……!」
5「いいじゃん、肩車! 休日のお父さんみたいで」
8「……(お父さんか)」←嬉しいようだ。
5「しっかりスコールに掴まってろよ!」
ビ「う、うん」


《アレクサンドリア/酒場外》
8「……先客がいるようだな」
5「ちょっと様子を見てみるか」
ビ「……」
5「あれ、誰なんだ?」
ビ「……ブランクのお兄ちゃんたち。ジタンの……盗賊の仲間」
8「……あいつ、クジャを追うのを止めて、盗賊団に戻るつもりなのか?」
ビ「……ジタン……」
5「しーっ」(!あやつる)

バクー「小鳥一羽つかまえられない今のおまえにゃあ、タンタラスに入る資格がねえってことだな」
9「ボス……」

5「ジタンを突き放したぞ」
8「……盗賊団の頭は、よく出来た人物のようだな」
5「よし今だ、ビビ行け!」(!はなつ)
ビ「う、うん」
8「……上手く行くのか」
5「大丈夫だろ、ジタンだし」

ビ「ねぇジタン、おねえちゃんに会いに行かない?」
9「……」
ビ「ねぇ、行こうよ」
9「……ああ」

8「……(ジタン、本当に辛そうだな)」
5「お、上手く連れ出したみたいだぞ!」
ブランク「……あんたたち、ナニしてんだ?」
5「うわっ! ビックリした! 脅かすなよなー」
8「……(背後を取られていたとは……不覚!)」
マーカス「兄キ、どうしたッスか?」
ブ「見るからに怪しい体勢で、中を覗いてるヤツがいたからさ」
5「ジタンが心配だったから、ちょっと見てただけだ!」
ルビィ「なんやの、ジタンの知り合いなん?」
8「……ああ、まあな」
ル「こっちの兄さん、カッコええなあ。なぁなぁ、お芝居に興味あらへん?」
8「……(興味はない、壁とでも……)」
5「あー、そっか! ジタンと一緒に盗賊って事は、劇団も兼任してんだっけな!」
シナ「そうずらっ!」
5「へえ~、どっかで芝居やってるのか?」
ル「ウチ、この街で劇場やってるねん。よかったら観に来えへん?」
5「ああ、しばらくアレクサンドリアに居るから、そのうち観に行くよ!」
ブ「……無理しなくていいんだぜ」
ル「何やて! ブランク、話があるからこっち来ぃや!」
5「あはははは、ジタンの仲間らしいや」
ブ「あんたたちもな」
8「……(俺もか?!)」
ル「早く来ぃや!」
5「じゃあ、またな!」

《アレクサンドリア/中央広場》
8「さっきの話なんだが……」
5「んー?」
8「ビビでダメなら俺たちでもダメだろうと、本当にそう思っていたのか?」
5「そりゃもちろん本気だ。今のジタンの仲間はビビだからな」
8「……」
5「第一、今のおれたちが何を言っても、説得力無いと思うし」
8「……何故だ?」
5「えっ? スコール鈍過ぎだろ!!」
8「おまえにだけは言われたくない」
5「だって、おれたち、一応、新婚旅行中じゃないのか」
8「……」
5「……」
8「……確かに。今のジタンに、俺たちが何かを言うのは無神経だな」
5「おれ、あんなに落ち込んでるジタン、初めて見た」
8「……」
5「本当に、あのお姫さまのコト好きなんだな」


《アレクサンドリア/裏通り》
5「あ……」
9「あれ? おまえら」
5「……ジタン」
8「一人か?」
9「ああ、まあな。たまにはオレだって、一人になりたい時くらいあんだよ」
8「……では、俺たちもおまえの邪魔はしない。じゃあな」
9「おいおい、冷てーな」
5「どっちなんだよ?!」
9「んー、まあ。久しぶりに会ったんだから、会ってすぐ『じゃあな』は無いと思うぜ」
8「……元気だったか?」
9「まあ、な」
5「あんまり元気じゃなさそうだな」
9「なあ、おまえら、さ」
5「ん?」
9「……オレも最初に会った時は酷いコト言っちまったけど、おまえらって、その……ちょっと特殊ってか異色のカップルだろ。結婚に至るまで結構いろいろと障害あったんじゃないのか?」
8「……(障害と言えば、強制的に自分の世界へ戻された時だろうか)」
5「あっはっはっは」
9「……ナ、ナンだよ? 笑うようなコト言ったか?」
5「だってさあ!」
9「……ナンだよ?!」
5「ジタンは覚えてないだろうけど、おれたちがこうなったのって、ジタンのおせっかいのせいだぜ?」
9「……」
8「“せい”?」
5「ジタン様のおせっかいの“おかげ”です」
9「へぇ、オレが愛のキューピットってか。ちょっと意外だな」
5「どうしてだ?」
9「オレだったら、こんなムサい男同士じゃなくて、可愛い女の子を奨めそうだけどな」
5「可愛い女の子って、あの時はティナしかいなかったからなー」
8「……(まあ確かに、女性の絶対数は足りなかったが、だが例え女性が多かったとしても、やはり俺は……)」
5「あ、もしかすると、ジタンがライバルを減らそうとして、おれたちの事を煽ったとか!」
9「んなセコいコトすっかよ! そんなコトしなくても、オレの魅力が有れば、どんな女の子だってイチコロさ!」
5「ふ~~ん」
9「……今、バカにしたろ?!」
5「バカになんてしてないさ」
9「じゃあ、その『ふ~~ん』はナンだよ?!」
5「その魅力でお姫さまに当たればいいじゃん」
9「……っ!」
5「……おれ、ジタンが良いヤツだって知ってるから」
8「そうだな」
9「そんな簡単に行くかよっ!」
5「……ジタン」
9「こんなでっかい国の女王さまなんだぜ!」
8「……」
9「盗賊なんかじゃ、もう手が届かねーよ」
5「諦めるのか?」
8「それで、いいのか?」
9「……残酷な事を聞くなよな」

8「――で、おまえは、アレクサンドリアから逃げるのか?」
5「スコール、そんな言い方すんなよ」
9「逃げるワケじゃねーよ。トレノでカードゲーム大会があるっつうから、ちょっと参加しに行くのさ」
5「カードゲームなんてしてる場合なのか?」
8「……(カードゲーム大会、か)」
5「あー……、スコールも行ってくれば?」
8「……、おまえは?」
5「おれは、ちょっと気になるから、アレクサンドリアに残る」
8「おまえが行かないなら、別に俺も……」
5「カード貰って嬉しそうだったじゃん、あんなスコール初めて見たぞ。カード好きなんだろ? 行って来いって!」
8「それなら、おまえも一緒に……」
5「おれは逃げないから。その代わり、大会終わったらジタン置いてサッサと帰って来いよ」
9「ダーッ!!! おまえら、オレの前でいちゃいちゃしてんじゃねーっ!!!」
8「羨ましいのか?」
9「くそっ! 勝ち誇った顔しやがって! カードで負かせてへこましてやるから、一緒にトレノへ来い!!」


《続く》


**********

トレノへ行く前に、アレクサンドリアの酒場で、エーコ、フライヤ、サラマンダーと初顔合わせ。
エーコの角を見て「召喚士」と直ぐ気付くだろうけど、トット先生が召喚士に興味を持っていた事もあり、ジョブチェンジ出来るバッツに目を付けられたら困ると考え、そこは敢えてスルーする二人。
バッツがアレクサンドリアに残ったのは、単なる野生の勘です。
でもって、FF9を知っていれば、この後の展開は目に見えますよね。その通りです。

実はわたし、この辺りのジタンは好きじゃありません。
スコール真っ青の恋愛脳になっていて、こともあろうにおちびコンビを無視していやがるからです。
酒場で飲んだくれてビビを無視、アレクサンドリア崩壊で助けに行く際にも、最初からエーコを完全に眼中に入れていない(=一歩間違えたら、エーコ見殺し)辺り、この頃のジタンは「目に見える範囲は助けたい」どころか、恋愛中毒の自己中ガキだと思います。
いや、16歳だからガキでいいんだけどさ。



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