SSブログ

冬の大感謝祭(仮)・準備中 [┣小ネタ]

大方の予想通り、順調に進むはずも無い変なカルテット
アホなくせに勘の良いバッツにバレそうになりましたが、スコールの大胆にして正直な懺悔のおかげで事無きを得……。
……って、バッツって恋人の携帯とか、絶対に隠れて見なそうだもんね。
もっとも、スコールが信用できなかったら、誰も信用できないとも思う。



光のどかな秋うらら。
前夜の見回り担当だった為、テントの中で大の字になって仮眠をとる二十歳児と、その寝顔を眺めながらガンブレードの手入れを施す獅子からほど遠くない場所で、トンでもない爆発音が轟いた。
敵襲かと、とっさに得物を構えて飛び出して行こうとした獅子だったが、そんな音にも起きない二十歳児の様子に、一瞬の躊躇いを見せる。
起こして戦列に参加させるべきか、このままここで眠る二十歳児を守って戦うか。
そんな事を考えながら、仁王立ちしている獅子の目に、とんでもない形相のティーダが飛び込んできた。

10「バババババ、バ、バッツーーーーーっっ!!! 大変、大変だーーーっっ!!!!」
8「寝てるから起こすな」
10「お、お、オレ一人じゃ対処できないッス! バッツを起こす許可をくれよっ!!! って、ナンでスコールの許可が必要なんだよーーーーっっ?!!!!」
5「……ふにゃ?」
8「おまえが大声を出すから、起きてしまったじゃないか(軽怒)」
10「あああああ、バッツーーーーっっ!!!」
5「……ふあ? ん、どした?」
10「大変なんスよ!!!」
8「何が大変なのか、落ち着いて説明しろ」
10「だからナンでスコールに命令されてんだ、オレ?」
5「どうかしたのか?」
10「……焼き釜が!!!」
5「……ふぇ?」
10「と、ともかく一緒に来てくれっ!!!」


8「焼き釜が爆発? (……さっきの爆発音か)」
5「へ? ナンで?」
10「話せば長くなるんスけど……」
8「手短にな」
10「だから、ナンでスコールに?!!!」
5「んで、ケガはしてないか?」
10「とっさに避けたから、大丈夫ッス!」
5「……おわっ! これが事故現場か?!」
8「……(壮絶だな)」
5「焼き釜で、核爆発でも起こしたのか?」
10「……それに近いッス」
8「……ん?」
5「あれ、ティナ?」
6「……あ」
10「あー……」
6「ご、ごめんなさい!」
5「へ?」
10「……あー、え~と。……ティナにケーキ作りを教えてたッスよ」
8「……(大体、想像がついたな)」
10「焼き釜の火力調節に……ちょっと失敗して……」
6「あ、あの……弱火・中火・強火って言われたから、ファイア・ファイガ・フレアかなって……」
8「……(そこからして、まず違うだろ)」
5「……う、うん?」
10「火が強くなりすぎたんで、風で調節って言ったんスよ」
6「風力調節って言われたから、焦ってトルネドを……」
8「……(大火事発生か)」
5「……う、うん」
10「火が暴走を始めたんで、消そうとして……」
6「み、水かと思ったんだけど、火の勢いが凄くあったから、きっと氷の方が良いとブリザガで……」
8「……(一気に冷却してドカンか……)」
10「……ま、まあ、そういう理由ッス」
6「ご、ごめんなさい!!」
5「ティナ、ケガは無いか?」
6「え? ……ええ。エアダッシュRで逃げたから、何とか……」
5「うん、ケガしてないなら良かった」
10「バッツ、これ、どうするっスか?」
5「のばらの大傑作だったけど、壊れたなら仕方ないな」
6「わ、わたし直すから」
5「ん? いや、もう一回のばらに作ってもらうからいいよ」
8「……(……フリオニール、少し同情するぞ)」
10「時間かかるんじゃないッスか?」
5「おれ、しばらく暇になるみたいだから、おれがのばら手伝うよ」
8「……(前言撤回だ)」←焼きもち。
5「見てろ、前のより凄い最高傑作の焼き釜作ってみせるからな!」
10「今日のメシは、どうやって作ればいいッスかね?」
5「ん? 穴掘って焚き火でいいんじゃん? のばらが焼き釜作ってくれるまで、ズッとそうしてたんだしさ」
10「あー、そうッスね。便利なモノに慣れちゃうと、つい忘れちゃうッス」
5「おれは、焚き火の方が慣れてるからなー」
8「……(さすがの『旅人』か)」
10「旅人のサバイバー精神は偉大ッスね!」
5「もっと褒めてくれ!」
10「褒めたら図に乗るタイプッスよね?」
5「褒めて伸びるタイプと言ってくれ!」
6「バッツ、……すごいね」
5「うわっはっはっは!」


【変なカルテット(-ティナ)】
8「――というワケで、ティナのケーキ作り案は、暗礁に乗り上げた」
7「……ふ」
9「クラウド! 笑ったら可哀想だろ!」
8「努力の結果だ。ナンの努力もしてないあんたには笑われたくないだろう」
7「……悪い。別にティナを笑ったワケじゃない」
9「じゃあ、ナンだよ?」
7「バッツはどうして、『しばらく暇になる』と言ったんだろうなと……」
9「あー……」
8「……」
7「隠し事があると、バラしたんだろ?」
8「それは……」
9「ま、仕方ないよな」
7「仕方が無いな」
8「……」

10「おおーーい! メシだぞーー!!!」


【キャンプファイアー】
1「みなで焚き火を囲むというのも、良いものだな」
4「パチパチと火が爆ぜる音が良いよね」
2「明日から、また重労働か。……はは」
3「僕も手伝うよ」←加害者がティナと知っている。
1「手が空いてる者が手伝えば、存外早く復旧できるのではないか?」
2「ああ、助かるよ」
6「……みんな、ごめんなさい」
8「……気にするな」
5「こうやって、揺れる炎を見ながらメシ食うのも良いじゃん!」
9「うん、火の傍って落ち着くもんな」
10「焚き火でも、メシは上手く炊き上がったしな!」
7「……そうだな」
1「むしろ、いつもの食事より、美味しいのではないか」
4「うん、そうだね」
3「災い転じて福、って言う感じだよね」
6「……ありがとう」
5「もー、そんな落ち込むなって!」
9「そうそう、バッツの半分でも前向きになった方がいいぞ」
10「そうッスよ!」
5「うん、そうだ! せっかく火を熾してるんだから、メシ食い終わったらみんなでモーグリダンスでもやるか?!」
7「……誰かあのお調子者を止めろ」
1「バッツが一人で踊る分には、わたしは構わない」
4「踊り子の本領発揮、だね?」
10「見てみたいッス!」
5「えええーーーっ!」
8「……ふ」


《冬の大感謝祭(仮)一進一退で、まだまだ続く》



共通テーマ:ゲーム
11月になりましたので。光棍節 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。