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十三夜 [┣小ネタ(in FF)]

本日10/9は「十三夜」。
先月の「十五夜」の対になる日で、十五夜を見た後に十三夜をやらない事を「片月見」と言い、忌み嫌われています。
管理人の地域は残念なことに雨ですが、スコバツ夫婦は綺麗な月を見ている、ってことにしておいて下さい。



5「栗ご飯に栗の渋皮煮、モンブランに茶巾絞りの栗きんと~ん♪」
8「……(栗だらけ、だな)」←ちょっと引いている。
5「たくさん作ったから、たっぷり食べろよ♪」
8「…………あ、ああ」←引いている。
5「? 嫌いか?」
8「……いや、嫌いでは、……ないが……」
5「十三夜は栗か豆を供えるから、栗を大人買いして頑張ったんだけどな」
8「……(『大人買い』の使い方が違うと思うが……)」
5「栗の下処理、大変だったんだぞ」
8「そうだろうな……この量じゃ……」
5「意外に力仕事だし、爪は汚れるしさあ」
8「ああ、その努力の結果はしっかりと胃に収めよう」(力こぶ)
5「いや、今日食わなきゃいけないのは生のモンブランくらいだから、あとは苦しかったら手をつけなくていいぞ?」
8「……? 全部食えというアピールだったんじゃないのか?」
5「冗談、あーいや……半分は本気だったかも」
8「……は?」
5「おれがこんなに苦労したのに、栗尽くしを見た瞬間にうんざりした表情したろ?」
8「……す、すまない」
5「だからちょっと、意地悪してみたかっただけだ」
8「すまない、……おまえの苦労を踏みにじったわけじゃないんだが……」
5「もういいって! おれも言い過ぎた! ごめん!!」
8「ああいや、すまなかった」
5「縁起物だから、一口だけでも食ってくれればいいから」
8「いや、出来る限り美味しくいただこうと思う」(力こぶアゲイン)
5「メインは月見だぞ?」
8「あ、ああ、……そうだったな」
5「おまえ、素で忘れてたろ?」



8「……うん、旨いな」
5「食ってくれるのは嬉しいけど、メインは月見だぞ?」
8「ああ、分かってる、……多分」
5「多分かよ?!」
8「……栗ご飯が凄く旨い。渋皮煮もほくほくに炊けていて旨いな」
5「ごまかしたな!」
8「……月が綺麗だ」
5「……っ!! ……え?」
8「何だ?」
5「あー、いやー(……「死んでもいい」の話じゃないのか)」
8「……?」
5「……(いきなり「死んでもいい」なんて言ったら、驚かせちまうだろうな)」
8「バッツ」
5「……あ、うん、なんだ?」
8「月が綺麗だな」
5「……あっ、ああ、綺麗だ、な」
8「……違うな」
5「え?」
8「この言葉に、何か他の意味があるんだろう?」
5「う! え? ……いやぁ……(こいつ、時々すげー鋭い……)」
8「バッツ」
5「うん、あの……ちょっと、……恥しいかな
8「教えてくれないなら、ずっと言い続けるぞ」
5「……///」
8「……月が、綺麗だな」(意識してイケボ)
5「ああもう分かった! 死んでもいい!!!」
8「……え?! 死ぬとか何を言っているんだ?!」
5「だって『月が綺麗』の返事は、『死んでもいい』なんだ」
8「……?」
5「昔々、東の果てにある島国では、『I LoveYou』を『月が綺麗ですね』と訳したんだ」
8「……それはまた、風流、とでもいうのか……」
5「それに対する『I Love You, too』が『死んでもいい』なんだ」
8「……、……!」
5「スコール?」
8「///……つ、つまり、さっきの会話は、……」
5「うん、愛の告白だな」
8「~~~~~~///」
5「スコール、大丈夫か?」

8「……バッツ」
5「ん?」
8「……月が、……綺麗、だな」(少し声が上擦っている)
5「ああ、……死んでもいいぞ」(想定内)
8「……、……///」



8「……十五夜より、十三夜の方が好きかも知れない」
5「どんなトコが?」
8「……満月に足りないところ、だろうか……」
5「おまえやっぱりロマンティストだよなあ」
8「…………///」
5「そういうトコも好きだけどな!」

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