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たまねぎ頑張る!・後編 [┣小ネタ]

前回出てこなかった面々を、一挙まとめて公開!
バッツとティーダが和気あいあいとケーキについて話している傍に居るのは、さすがに居心地が悪かった……のかも知れないスコールも登場します。



6「……あれ、スコール?」
8「……ティナか」
6「珍しいね、一人?」
8「……? 俺が一人で居るのは、別に珍しくないと思うが?」
6「だって最近のスコールは、大体バッツやジタンと一緒に居るから」
8「……(そういえば、そうだな)」
6「ね、一人は珍しいでしょ?」
8「……ああ、そうだな」
6「……ふふ」
8「俺より、ティナが一人の方が珍しいとは思うが……」
6「うん、オニオンくんは忙しいみたいで、朝から見てないの」
8「……(奔走中か)」
6「何かわたしに隠し事があるみたいで、ちょっと寂しいな」
8「(……準備中は、得てして主役は蚊帳の外だからな)……そのうち分かる」
6「スコール、何か知ってるの?」
8「……知っているが、教えられない」
6「……そう、なんだ」
8「別に悪い事じゃないから、待っててやれ」
6「……うん」
8「……」
6「……」
8「……そういえば、ビビ役の礼を言ってなかったな」
6「え?」
8「『ジタン記念日』のビビ役だ。とても助かった、感謝している」
6「あ、ううん……、わたしの方こそ、凄く嬉しかった」
8「……嬉しかった?」
6「うん、ジタンが喜んでくれて嬉しかったし、わたしでも役に立てたんだって」
8「……」
6「ちょっと……自信ついた、かな」
8「それは良かった。頼んだ立場としては、そう言ってもらえるとありがたい」
6「……っ」
8「……?」
6「スコール、最近ちょっと変わったね」
8「……そうか?」
6「うん、優しくなったって言うか……今の方が良いと思うよ」
8「……そうか」


【たまねぎ最難関へ!】
3「委員長」
1「どうした? わたしに用か?」
3「お、お願いがあります」
1「言ってみなさい」
3「ティナのお誕生日を祝いたいので」
1「……」
3「あの……」
1「どうした? はっきりと言いなさい」
3「……」
1「言えないような事なのか?」
3「……あ、……」
1「やましい事が無いなら、口ごもらずに言える筈だ」
3「みんなと一緒に、モーグリの着ぐるみを着て下さい!」
1「……何?」
3「お願いします!」
1「……断る」
3「お願いします!」
1「何度頼まれても答えは同じだ」
3「……あ」
1「他に用は無いな?」
3「……」
1「では、わたしは失礼する」
3「待ってください!」
1「まだ、何か?」
3「僕は諦めるわけにはいかないんです! ティナの為にも! それに……」
1「……」
3「手伝ってくれるみんなの為にも……諦めちゃ、いけないんだ……」
1「手伝ってくれるみんな?」
3「バッツとジタンとスコールとティーダ……」
1「……スコール?」
3「はい」
1「……」
3「……」
1「オニオン」
3「は、はい!」
1「他人の依頼を断るのは簡単だが、他人に頭を下げるのは難しい……君の性格では特にそうだろう」
3「……」
1「つい先日、……君と同じように、他人に頭を下げるのが苦手そうな男が、ジタンの為に年下の君に頭を下げていた」
3「……」
1「君は取り付くしまもなく断ったようだが、そんな君に彼は手伝いを申し出たのだな」
3「……」
1「スコールに謝ったのか?」
3「……いいえ」
1「では、スコールに謝ってから、もう一度わたしのところへ依頼に来なさい」
3「……はい」
1「オニオン」
3「?」
1「君も『光の戦士』なら、誰かの闇を照らす光となれ」
3「……え?」
1「いつか、君にも分かる日が来る」


【再び、ティナとスコール】
6「ねえ、スコール。『愛』って何だろう?」
8「いきなりどうした?」
6「人間の感情、って知ってるんだけど、わたしには分からなくて……」
8「その質問の仕方では、あらゆる誤解を招くぞ」
6「え? あ、そうじゃなくって」
8「……そうだろうな」
6「今のスコールなら、聞けそうな気がしたの」
8「……俺にもよくは分からない」
6「そ、か」
8「だが例えば、『誰かに喜んでもらえて嬉しい』とか『誰かの役に立って嬉しい』という感情も、大きく括れば『愛』で良いのではないか」
6「……」
8「頭で考えずとも、自然と生まれてくる感情だと……思う」
6「うん、……ありがとうスコール」
8「いや、大した役に立っていない」
6「ううん、そんなことない」
8「……いや」
6「ううん、って……、ふふふ、ずっと続くのかな、これ?」
8「……」
6「でも、『ジタン記念日』本当に楽しかった。ああいう企画があったら、また参加したいな」
8「バッツかジタンに伝えておけば、いろんな企画毎に声がかかるぞ」
6「うん、すっごく楽しそう」
8「どんな企画があがっても、断れなくなると思うが……」
6「……え?」
3「あ、スコール!」
6「あれ、オニオンくん?」
3「……あ」
8「俺に何か用か?」
3「あの……」
6「どうしたの? 様子が変だよ?」
3「こ、この前の『ジタン記念日』のビビって子、断ってごめんなさい!」
8「……ああ、別に気にしていない(……今更、何だ?)」
3「……」
6「あ、あの……オニオンくんがビビの役を譲ってくれたから、わたし、すっごく楽しかったよ?」
8「……(譲った、じゃないだろ?)」
3「うん、ティナが本当に楽しそうだったから、断ったことを後悔はしていない」
8「……(何なんだ?)」
3「でも、やっぱり……断ったのは悪かった、と思うから」
6「ちゃんと謝るなんて、偉いね」
8「……」
6「スコール、許してあげて、ね?」
8「……さっきも言ったが、別に気にしていない」
3「……う、うん、ありがとう」
8「……」
3「じゃあ僕、行かなきゃいけないところがあるから!」
6「あ、オニオンくん!」
3「何?」
6「晩ごはんは、一緒に食べられる、かな?」
3「うん、ティナ! それまでに終わるように頑張る!」
8「……(おまえがやる事は、まだ山積みしている筈だが……)」
6「うん、行ってらっしゃい」


【そして夕食まで、時間圧縮!】
6「……ね、食欲無いの?」
3「ううん、そんな事無いよ! (……ケーキ食べ過ぎたなんて、言えない)」
6「なら、いいけど。成長期だから、いっぱい食べなきゃね」
3「見ててよ! すぐに大きくなって、セフィロスを抜かすから!」
6「……ふふ、凄いね!」
3「……巨大化したカオスは、無理だけど……」
6「そんなに大きくならないでね?」

1「スコール」
8「あんたか、……何か用か?」
1「聞いて回ったところによると、君の発案のおかげで、皆がとんでもない真似をさせられる事となった」
8「……(モーグリの着ぐるみか……)」
1「……」
8「それで? 俺に文句でも?」
1「いや、良い機会を与えてもらって、感謝している」
8「……は? (モーグリの着ぐるみが?!)」
1「彼の成長に、大きく役立ったと思う」
8「……オニオンか」
1「君は……」
8「……」
1「君を導く光を見つけたのだな」
8「……ああ、そうだな」
1「……ふ」
8「あんたから見れば、危うい光なのだろうが、な」
1「危うい光だからこそ、君が守れば良い」
8「……」
1「光を消してしまうも、更に輝かせるのも、君次第ではないか」
8「あんたが、そんな事を言うとはな」
1「わたしはこう見えても寛大なのだ」
8「……(嘘だ、絶対嘘だ!)」

5「取らないに、500ギル!」
10「いや~、取らないと無理ッスよ!」
7「『取らない』に2000ギルだ」
9「お、クラウドでかく出たな!」
10「着ぐるみの上から兜ッスか?」
7「兜を被ったまま、着ぐるみだと思う」
5「着ぐるみから突き出る角こそ、委員長の証だろ!」
9「兜を脱ぐに賭けてるのは、今ントコ、ティーダだけか」
10「ええ~、オレもしかして分が悪いッスかね?」
1「……楽しそうだな」
9「どっちに賭け……って、委員長!!!!」
5「うげっ!!!!」
1「受けてみよ! エンドオール!!!」
8「……(やっぱり嘘じゃないか)」


**********


『モーグリ着ぐるみお願い編』は、ここまで。
実は『ジタン記念日』は、伏線だったのだ! わっはっは!
ビビになったティナが凄く楽しんでいる⇒オニオン、バッツの企画力に期待! ……という意味でね。

そして、偉そうに講釈をたれている委員長ですが、彼はキチンと他人に頼む事が出来るのか?
コスモスの為なら何でもやる、とわたしは解釈していますが、兜を取るかは甚だ疑問。



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