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初めての待ち合わせデート [┣小ネタ]

たまねぎ、まだまだまだ頑張る!』で、カオス軍へ行くと言い出したバッツ。
久しぶりにスコバツ二人で登場だ!
しかし、初めての待ち合わせデートの行き先が、カオス軍ってのはいかがなものか。



【初めての待ち合わせ】
8「……すまない、遅れたか」
5「走んなくても大丈夫だぞ!」
8「待たせて悪かった」
5「気にすんなって! おれが予定よりずい分早く着いちゃったんだからさ!」
8「おまえが予定より早いと言う事は、オニオンは順調なんだな?」
5「お、鋭いな! あいつ、元々器用だから覚え早いぜ!」
8「作っているのはソレか?」
5「うん、花冠だ」
8「……器用なものだな」
5「ん? これは簡単に作れるぞ」
8「花冠の作り方など、どこで覚えてきたんだ?」
5「ん~? 教えてくれたのは母さんだったかな?」
8「……母親、か」
5「よく覚えてないけどな」
8「おまえも、小さい頃に母親を亡くしたのだったな」
5「ん、まあな……」
8「……」
5「言うと、スコールやティーダに怒られるけどさ……」
8「……家族がいるのは幸せだ、と説教でもしたいのか?」
5「少し、羨ましいだけだ……」
8「……」
5「セシルは当然だけど、ジタンだって何だかんだとクジャと仲良いしさ」
8「……(あれを、仲が良いと言うのか?)」
5「ジェクトだって、ティーダの事すごい好きだろ?」
8「まあ、表現が不器用だから、伝わりにくいようだが……」
5「良い親父さんだよな」
8「傍から見れば良い父親でも、ティーダにはどうなんだろうな」
5「そっか、……そう、だな」
8「俺は、ああいう父親もジタンの兄もごめんだ」
5「うん、スコールに合うのは、やっぱりあのお父さん(※ラグナ)だよな!」
8「……ああ、まあ……否定はしない」
5「……え?」
8「最近、考え方を変えた」
5「そうか! うん、いいと思うぜ!」
8「いつも思うが、なぜそこでおまえが喜ぶんだ?」
5「嬉しいからに決まってんだろ!」
8「だから、なぜおまえが嬉しいんだ?」
5「うーん、ナンでだろうな~」
8「……(まあ、聞かなくても、……何となく分かるがな)」
5「理由がはっきり言えなくても、嬉しいのは本当なんだ! それじゃダメか?」
8「いや、……それでいい」
5「お、着いたぞ!」
8「一応、念の為に聞くが、本当に行く気か?」
5「当然! 行くぞ!」


【@過去のカオス神殿】
5「頼もーう!」
親父「あん? ナニしに来たんだ、おめーら?」
5「お、ティーダんちのおじさんじゃないか!」
親父「なんだねえ、その呼び方は? 俺にはジェクト様って立派な名前があんだぜ!」
5「間違ってないんだから、ティーダんちのおじさんでいいじゃん!」
親父「どいつもこいつも可愛くねーな」
8「……(俺は何も言っていないが……)」
親父「でー、今日は何の用だ?」
5「暗闇の雲とクジャ、居るか?」
親父「んあ? 変な組み合わせの二人だな?」
8「通らせてもらうぞ」
輪廻「……また、おぬしらか」
5「お! ジタンとクジャの親父さん!」
輪廻「その呼び方はやめい! 子供なんぞ持った覚えは無いわ!!」
5「じゃ、委員長の隠れストーカー」
輪廻「それもやめい!」
5「こっそり後をつけて、見つかったら『戦いの輪廻だあっ!』ってごまかしてんだろ?」
英雄「……(なるほど、そういう手法か)」
輪廻「そんなワケあるか! おぬしら、何の用で来たのだ?!」
5「あ、そうそう、暗闇の雲とクジャに用があるんだ」
暗雲「わしに何の用じゃ?」
5「この前のお礼だ! ちょっと屈んでくれるか?」
暗雲「こうかの?」
5「ほら、花冠だ! 可愛いだろ?」
魔女「お似合いですよ、雲」
暗雲「そうか? 嬉しいものだのぅ……感謝するぞ」
5「どういたしまして! こっちこそ呼びつけたのに放っといて悪かったな」
暗雲「良い良い、気にするでない。飯は旨かったしな」
クジャ「また君たちか、今度は何しに来たんだい?」
5「この前のお礼だ! これはクジャの分だぞ! ほら!」
クジャ「君は、……脳みそのネジが緩んでるんじゃないのかい?」
5「いらないのか? いらないならアルティミシアにあげるんだけど……」
クジャ「僕へのお礼なんだろう? 僕が貰うに決まってるじゃないか!!」
魔女「クジャ、嬉しいのなら、素直に喜んだらどうですか?」
道化「ぼくちんも、お花の冠が欲しいじょーー!! 欲しい物は奪い取ってあげますよ」
クジャ「あ! 道化のくせに何をするんだ?!」
道化「♪フフフフンフン、フン、フッフッフ~~ン」
英雄「……(道化の頭に花が咲く、か……)」
クジャ「僕から物を奪おうなんて、百年早いよ!!」
道化「ぼくちんの方が、似・合・う! もんね~!」
クジャ「逃がさないよっ! ……散れぃ!!!」
道化「いっっ! たぁ~~~いっ!!!」
5「楽しそうで羨ましいよ!」
8「……(楽しそうと言うより、騒々しいだけだ)」
皇帝「野花の冠ごときで喜ぶとは、虫けらとは安上がりなものよ」
8「剥がれたメッキと比べれば、生花の美しさが際立つと言うものだ」
皇帝「ふ……、虫けらごときが何をぬかすか」
8「踏み潰されるのがどちらか、試してみても良いが……(!ライオンハート装備)」
5「スコール、ケンカしに来たんじゃないんだぞ! 今日はただのお礼参りだ!」
8「……バッツ、『お礼参り』の使い方を間違えているぞ」
5「そ、そうなのか?」
8「恥の上塗りをする前に帰るぞ」
5「うん、じゃあな!」
輪廻「待て、小僧!」
5「……ん?」
輪廻「わしに礼は無いのか?」
5「だって、その兜で花冠は無理だろ?」
英雄「……(ついに脱ぐのか?!)」
輪廻「他の物を考えるとか無いのか! 気の利かん小僧だ!」
5「仕方無いなー、アクセサリ一個あげるから、これで我慢してくれ」
輪廻「……『☆瀕死時』とは、嫌味か?!」
5「それが一番ランクが高いんだ」
8「……(他にも着けているくせに……)」
5「んじゃ、またな!」
大樹「待てぃ!」
5「エクスデス! 今日は、おまえには用は無いぞ!」
大樹「自然破壊を私が許すと思うてか?!」
5「自然破壊?」
大樹「大量に花を摘んだではないか!」
8「樹の分際で、間伐を知らないのか?」
大樹「何だと?」
8「適正な間伐をしなければ、不健康なもやし林を増やすだけで、立派な大樹など育たないのだぞ!!」
5「おーすげー! スコール、格好良いぞー!」
8「当然だ」
大樹「……うぬぬ」
兄「エクスデス、今日のところは大人しく帰してやってはどうだ? ケンカをしに来たのでないと言っているではないか」
大樹「……ぬぅ」
暗雲「わざわざ礼に来た者を捕えるようとは、畜生にも劣る所業じゃのう」
クジャ「ま、植物なんかじゃ人の機微が分からなくても仕方が無いねぇ」
暗雲「根腐れして、無に返るがいい!」
大樹「ファーッ!!!」
クジャ「フッハッハ! 無様だねぇ!」

5「じゃあ今度こそ、またな!」
8「邪魔をしたな」
親父「……それだけかよ?」
8「ティーダは元気だ」
5「気になるなら、会いに来りゃいいのに……」
親父「……んなワケに行くかよ……」
5「親子揃って、素直じゃないなー」
クジャ「ジタンは相変わらずおバカなままかい?」
8「……(花冠を被ってご機嫌なヤツに、バカとは言われたくないだろうな)」
5「ジタンは、いつだっておせっかいなバカだ」
8「……ああ、それはそうだな」
クジャ「……ふん、本当に根っからのバカなんだねぇ」
8「……(嬉しそうだな)」
兄「セシルは元気にしているだろうか?」
8「ああ、変わりない」
5「こないだ会ったばっかじゃなかったっけ?」
兄「朝晩寒くなったから風邪を引かないようにと、伝えて欲しい」
8「あんたの場合は、自分で行った方が早いだろう?」
英雄「クラウドはどうしている?」
8「あんた、家族じゃないだろ!!」


【帰り道】
5「面白かったな!」
8「……(アトラクションとしてならな)」
5「花冠も喜んでもらえて良かったぜ!」
8「想像以上に、反応が良かったな」
5「ティナも喜ぶよな?!」
8「ああ、ティナなら間違い無いだろう」
5「……あっ!」
8「どうした?」
5「やべっ! おれ、オニオンのトコに急いで戻ってやらないと!」
8「……(せっかく久しぶりに、二人きりでゆっくりできると思ったのに……)」
5「あ~、そんな顔すんなよ、な?」
8「……」
5「ゴメン、本当ゴメン! ティナの誕生日終わったら、必ず埋め合わせするからさ!」
8「……」
5「じゃ、じゃあ! あ、後で一緒に飯食おうな!!」
8「……バッツ」
5「ん?」
8「おまえ、……家族が欲しいか?」
5「え?」
8「いや、……何でもない」
5「う、うん?」
8「オニオンを待たせているんだろう?」
5「うん、じゃあ後でな!」
8「ああ、後で……」


**********


この話は続かない。
敵味方に分かれていても、やっぱり家族はいいなって、ほのぼのしたお話です。
若干一名、違う人が紛れていましたがな(笑)。



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